バウンス撮影をしよう！

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バウンス撮影とは被写体に直接フラッシュを当てず、壁や天井などの反射による柔らかい光を当てるライティング技術の一つです。 屋内でのプロの撮影ではレフ板や補助光、外部フラッシュなどにより光や影をコントロールしながら魅力ある写真を撮影していますが、 趣味で写真を撮っている場合に、そこまでの機材や場所を用意する事は現実的ではありません。 それでもちょっと工夫をするだけで、お金をかけずに一味違う写真が取れる簡単なバウンス撮影を紹介します。

上の図の通り、バウンス撮影はフラッシュの光を自分でコントロールしながら撮影します。 屋内でフラッシュを当てずに写真を撮ると暗すぎたりするのもそうですが、被写体に変に影がかかりどんよりとした写真をパァッと明るい感じにする場合に有効です。 基本的な考え方は、光源の向きと壁や天井からの反射を考慮し、被写体を動かしたり光源（撮影者）を移動したりします。

• 白い紙（名刺の4分の1程度）
• 白い厚紙（A4サイズ程度）
• セロテープなど

カメラに付いている内臓フラッシュに白い紙を角度を付けて貼り付けます。 こうする事でフラッシュの光は前に進まず、斜め上などに進み外部フラッシュを上に向けている場合と同じ光の軌跡を得る事ができます。 この方法なら一眼レフやコンパクトカメラを問わず、内臓フラッシュがある物ならどんなカメラでも出来ます。

コンパクトカメラに名刺の切れ端を貼り付けた例
見た目は気にしない！

この時貼り付ける紙が薄すぎると正面方向に光が漏れます。 漏れた光はディフューザーと呼ばれる光を和らげる機材のような効果が得られるのでそのままでもいいですし、バウンスを優先させるならもっと厚い紙にしたり、アルミ箔を貼り付けて完全に遮断するなど色々試してみて下さい。

単に暗すぎる場合に明るく撮りたい時は上のように白い紙を貼り付けるだけで良いのですが、光をコントロールし、撮影を楽しみながら一味違う写真を撮る為に白い厚紙を使います。 簡単に説明すると、白い厚紙をレフ版のように使い、フラッシュからの光を被写体に当たるよう角度や距離などをコントロールします。

この時に白い厚紙は左手で持ち、右の図の1〜3の様に場所や角度を変えながら何枚か撮影します。 また、白い厚紙としてますが、これは片手で持っても垂れなければ真っ白なファイルやアクリル板などでも構いません。

1. フラッシュ無し

2. フラッシュ

3. バウンス

上の写真は室内で撮影した物です。 カップは真っ白ではなく、わずかにクリーム色がかかった物です。
1のフラッシュ無しでは全体的に影の多い写真になっています。 2のフラッシュでは光が直接当たりすぎて白飛びし、本来の色から外れています。 3のバウンスでは光がバランスよく当たり、最もカップの色に近い写真が撮れています。

レフ板として使う紙などはできるだけ真っ白な物を使うほうが、より実物に近い色が撮れます。 今回は適当なA4用紙を使ったのでクリーム色が強くなっています。

これは写真の優劣を決めているのではなく、あくまで光の当て方で様々な写真が撮れるという事です。 本格的に撮るには外部フラッシュの方が更に様々な写真が取れますが、今回の方法ではお金をかけずに手軽に試せる事、外部フラッシュの取り付けが出来ないカメラなどでもできる事から、多くの人が活用できるのではないでしょうか。
好みの写真が撮れるように試行錯誤し、色々なバウンス撮影を試してみるのも面白いかもしれません。