ビデオカメラやスマートフォンだけでなく、パソコンで動画を撮る方はとても多くなりました。
主に下記のようなことでパソコンで動画を撮る方が多いようです。
・ 防犯対策
・ 小さなお子様の行動を知る
・ ペットの行動を知る
・ 天体の長時間録画
・ YouTubeなどへの動画アップロード
などです。
ビデオカメラと比べるとパソコンは圧倒的に長時間動画撮影できることから、ノートパソコンを持っていって動画撮影する方もいるようです。
パソコンで動画を撮るために必要なものはパソコン以外に
・ パソコン用カメラ(Webカメラと言われるものなど)
・ 動画撮影ソフト
この2点です。
パソコン用カメラは基本的には高価であるほど高画質ですので、鮮明な映像を撮るのであれば少し奮発する方が良いかもしれません。
動画撮影の目的が監視などであればそこまでの高画質は必要ではないので、数千円程度の物でも十分です。
YouTubeなどの動画サイト用の録画やライブ配信などで、座って自分自身を撮る場合はノートパソコンのモニターの上についているカメラでも良いでしょう。
ただその場合、モニターの角度がカメラに依存されるというデメリットもあります。
動画撮影ソフトは簡単な物であればカメラに付いている場合もあります。
まずはそれで試してみて、気に入らない・使いたい機能が無いなどの場合は他の動画撮影ソフトを検討して下さい。
動画を撮影するソフトはフリーウェアなどでもありますし、市販の物もあります。
この場合も、高価であるほど高機能ですので、自分が使いたい機能があるか体験版などで確認できる方が良いでしょう。
初めてパソコンで動画を撮るのであれば、簡単なソフトでも十分です。
動画撮影用のWindows用ソフトはフリーウェアではLiveCaptureなどがあります。
低価格なカメラにはソフトが付いていない物もあるので検討してみて下さい。
パソコンで動画を撮る用意ができたら、次に動画撮影の準備をします。
パソコン用カメラは多くの場合USB接続なので、まずこれを接続します。
接続についてはカメラの説明書をご覧下さい。
一般的には添付のCDからドライバなどをインストールし、そのあと動画撮影用のカメラを接続します。
次に動画撮影ソフトをインストールし、起動します。
正常にカメラが認識されていればここですでに映像が映るものもあります。
ソフトによっては環境設定などから接続しているカメラの型番を指定しなければいけない場合もあります。
映らない場合は一度パソコンを再起動して下さい。
なお動画配信などで自分を撮る場合、カメラの位置は自分の目線の高さが一般的です。
カメラ位置が目線よりも上に行くと小顔でしゅっと見えますが、極端に上すぎると上目づかいが鼻に付きます。
目線よりも下になると、顔自体がもっさりすることや、照明の加減によっては鼻の穴の中が見えたりするのでおすすめできません。
余談ですが、スマートフォンで動画撮影やグループミーティングなどをする際に、多くの人がスマートフォンをテーブルの上に置き、目線の下になってしまっているのは全くお勧めできません。
動画撮影ソフトの使い方はそれぞれで違うので触れませんが、パソコンで動画を撮るに当たって知っておくべき基礎知識をお話しします。
動画を撮る時に気になるのは画質です。
簡単な動画撮影ソフトでは「画質設定」などで「高画質」「低画質」などと表示されているので、必要な画質を設定するのですが、高画質であるほど必要なファイル容量も大きくなります。
簡単に言えば、高画質であるほど録画できる時間は短くなり、低画質であるほど長くなります。
つまり、動画撮影の目的が監視などであれば鮮明に録画する必要はそれほどないため、低画質で長時間録画できるように設定します。
本格的な動画撮影ソフトになると、画質設定で「1920×1080」や「1360×768」などと表示されています。
この場合数字が大きいほど画質が良くなります。
この数字は横と縦のドット数を表していて、1920×1080の場合、横に1920ドット、縦に1080ドットあることになります。
上の例で言えば、フルHDと言われる液晶モニターや液晶テレビなどの最大解像度が1920×1080であるため、それらのモニターで見る場合、1920×1080で録画された映像は最高画質であるとも言えます。
同じモニターで1360×768の動画を見る場合はドット数が足りない為、映像を間延びさせる事になり、映像の質が落ちる事になります。
これも動画を撮る目的に合わせて設定します。
どの様な設定にするにしてもパソコンで動画を撮る時に重要なのが「コマ落ちなく録画できているか」という事です。
コマ落ちとは一瞬動画が撮影されていないところがあることです。
動画を見た時に映像が飛んだ感じになります。
通常高画質であるほどパソコンの処理能力を必要とするので、一度試しに録画してみて、コマ落ちなく録画できているか確認しておく方が良いでしょう。
見るに耐えないくらいコマ落ちしているようであれば、録画品質を落とすしかありません。
動画の設定とは別に、音声の設定もあります。
動画は映像とは別に音声を録音しています。
ここでおすすめするのは、「音声の設定は触らない」という事です。
音質を重視する動画を撮るのであれば必要な設定は変更するべきなのですが、映像が撮れていれば良く、音質を重視しない場合は設定は変更しない方が無難です。
こういったソフトでは映像の設定をすると、音声の設定も推奨設定に自動的に変更される事が多いからです。
更に、音声の形式やビットレートなどを変更すると、「映像と音声が合わない」「音が出ない」などになることもあります。
YouTubeなどの映像で口と声が合っていないのは恐らくこれ、もしくは映像品質が高すぎるのが原因です。
また、音声を録音する必要が無い場合は「低音質」や「録音しない」などにすればファイル容量の節約になります。
パソコンで動画を録画する際に注意したいのが、「HDDに動画を保存するための十分な空き容量があるか」です。
動画データは写真と比べて保存する時のファイルサイズがとても大きくなります。
特にパソコン初心者の方に多い失敗が
・ ノートパソコンで
・ 保存先の設定をせずに録画
ということですぐに空き容量がなくなるというようなケースです。
動画撮影ソフトは多くの場合標準でCドライブのどこかに動画を保存するのですが、これを変更しないままだとCドライブに動画を保存することになります。
メーカー製パソコンの多くはCとDにパーティションを分けているうえ、CにはすでにOSや普段使っているソフト、データなどがあるため容量は少な目です。
特にノートパソコンの場合、デスクトップパソコンと比べると搭載されているHDDが初めから小さいため、動画の保存先を設定していないと、あっという間にドライブがいっぱいになるというわけです。
こういった動画撮影ソフトの場合、録画データの保存場所は指定できるので、Cドライブに十分な空き容量がなければ、Dドライブや他のドライブに保存するように設定を変更して下さい。
また、HDDの空き容量が少ない場合に外付けHDDを検討する方もいると思いますが、その場合パソコンがUSB3.0に対応しているか確認し、USB3.0の外付けHDDを購入するようにして下さい。
USB2.0ではコマ落ちする可能性があるからです。
接続にはUSB3.0の青いUSB端子に接続します。
また、動画の保存先をCドライブ以外にした場合でも、動画撮影ソフトの多くは録画中の一時的なデータをCドライブに保存するため、Cドライブの空き容量が少ないと録画できないこともあります。
動画撮影ソフトによっては、この一時的なファイル保存場所を変更できるものもあります。
撮影した動画から編集や作成をすることも多いです。
多くは「いらない部分のカット」や「必要な部分だけつなげる」です。
その程度の動画編集であれば、2021年現在のパソコンではWindows10に標準でインストールされている「フォト」でできます。
名前はフォトですが、動画の編集もできます。
簡単なコメントを入れることもできます。
操作についてはそれなりに説明が長くなるためここでは触れませんが、編集用のページもいずれ書くつもりなので今はご勘弁ください。
なお、Windows10のフォトで動画の編集ができない場合は、Windows10のバージョンが古いからです。
何か目的があってWindows10のアップデートをしていないのでないなら、Windows10をアップデートすることでフォトで動画の編集ができるようになります。
パソコンでの動画の編集はいろいろと知っておくべきこともあるうえに、編集作業自体もそれなりに面倒です。
「こことここだけ切り取って、つなげてできました」というようなものを多くの人が期待し、結果だけを言えばそういった流れになるのですが、それぞれにいくつもの工程が必要です。
そのため、まずはフォトでどんな感じになるのか試してみて、それで事足りるならフォトのままでも良いし、YouTubeなど用の見映えの良い動画を作りたいなら有料ソフトを買うことも検討してください。
動画編集ソフトはビデオカメラやWebカメラ、パソコンのDVDドライブに付いていることも多いです。
動画が撮れない場合は主に次のふたつに大別されます。
・ Webカメラが認識しない
・ 正常に録画されない
Webカメラが認識しない場合は、そのカメラが、使っているWindowwなどのバージョンに適合しているか、例えばカメラの説明書にWindows10以降対応と書かれているのに対して、パソコンはWindows7だったという場合です。
また、Webカメラを接続する時にインストールしたソフト(ドライバ)が、カメラの出荷当時の古いままである場合は、メーカーのWebサイトから最新のソフト(ドライバ)をダウンロードし、
インストールしなおすことで使えるようになる場合もあります。
正常に録画されない場合に多いのは、パソコンが非常に遅くなっている場合です。
録画したものを確認してみると、最初の一コマが映って以降あとは真っ暗や、大量にコマ落ちしている、そもそも全く動画撮影できていないなどです。
動画の撮影にはパソコンが快適に動作していることが重要です。
この場合通常の近年のパソコンであればスペック(性能)は十分なため、そのパソコンが高性能であるかは別問題で、例えば動画の撮影中に他のソフトが勝手に何かをしているような場合に動画が撮れないことがあります。
例えばWindowsアップデートが始まった場合などが顕著で、その場合全くまともに録画できません。
(これについては「遅くなったWindows10を簡単にすごく速くする方法」にて)
他にはセキュリティーソフトがアップデートやチェックをしているなどで、他のソフトが特にHDDに対して連続してアクセスしている場合、録画に失敗したり、大量にコマ落ちしたりします。
他のソフトの影響によって動画が撮影できない時はそのソフトを一時的に終了したり、不必要なソフトはアンインストールしておく方が無難です。
パソコンで動画を撮る方法や基礎知識を書いてみました。
以前であればパソコンで動画を撮るためには高性能なパソコンが必要であったり、編集に相当な作業時間が必要でしたが、現在は何もかもが簡単に、やさしくできるようになっています。
また、動画の編集もWindows10の標準機能でできるようになったため、それも含めてハードルは下がっています。
以前であれば多くの人が無料の動画編集ソフトを探し、ダウンロードしてみたら詐欺ソフトがインストールされたというのは日常茶飯事でしたが、現在ではそういったこともすごく減ったように思います。
近年ではスマートフォンなどの携帯で撮った動画をパソコンで編集する人も増えています。
スマートフォンで動画の編集もできますが、パソコンで編集する方が快適なため、短時間で編集できるのが利点です。
パソコンで動画撮影、是非始めてみて下さい。