パソコンのホコリ対策

パソコンの故障や不調は熱によるところが大きいのですが、それに輪をかけるのがホコリです。
ホコリが溜まる事で内部の換気がしにくくなり、熱が溜まる事で寿命を縮めたり壊れたりします。
ここではとても簡単にできて効果の高いホコリの対策方法を紹介します。


置く場所

 デスクトップパソコンの場合
最もホコリがパソコンの中に入ってしまうのは、 パソコンを床に置いている場合です。
床にパソコンを置いて使っていた場合、 聞かなくても分かるほどパソコンの中を見ればホコリが溜まっています。

床に置いて使っていた場合、大きなホコリの玉が多く、 排気口から出すことができずに、目詰まりを起こします。
CPUを冷やすためのヒートシンクも同じように目詰まりを起こし、 それぞれ絨毯で塞いでいるような状態になり、 パソコンの中は熱を排気できず、高温で使い続けることで、寿命を縮めたり壊れたりします。

この場合に有効なのは、少しでもいいので高さを上げる事です。
パソコンの下に4箇所足になるようなものを置き、 5cmでもいいので高さを稼ぐことでホコリの進入を圧倒的に減らすことができます。

机の上や棚の上に置く場合も、下が板の場合ホコリが溜まりやすくなるので、 少しでもいいので足になるものを置き、高さを稼ぐことで随分マシになります。

網状のスチールラックなどに置いている場合は最もホコリが入りにくいと言えるでしょう。

 ノートパソコンの場合
ノートパソコンの場合も高さを稼ぐことでホコリの進入を減らすことができます。
以前のノートパソコンではキーボードの傾斜を付ける意味もあって、 底面の後部には足を出せる物がほとんどだったのですが、 なぜか今はわずかなゴム足が付いているだけのノートパソコンがほとんどで、 足の無いノートパソコンほどホコリが溜まりやすくなっています。

ノートパソコンの場合、底面から吸気し、横や後ろから排気する物がほとんどなので、 どうしてもホコリを筐体内に吸い込んでしまいます。
そしていずれ排気口が目詰まりし、排気ができなくなることでパソコンの中に熱が溜まり、 高温で使い続けることで、寿命を縮めたり壊れたりします。
最近では排気口付近に蓋を設けて、掃除できるようになっている機種もあります。

案としては使用に支障が無い程度の高さのゴム足などを底面後部辺りに貼り付けるなどです。
高ければ高いほど効果はありますが、1ミリでも2ミリでも、今より高くなる方が間違いなく良いでしょう。

もうひとつはノートパソコンを使う箇所にあらかじめ台を置いておく方法です。
普段は持ち歩いて使うこともあって、常に足があるわけではないのですが、 特にノートパソコンを良く使う場所に台を置いておきます。
実は個人的にこの方法を使ってまして、 ノートパソコンを良く使う机の上に、 高さ1cmほどの小さな角材を2個置いています。
もちろん普段はどけているのですが、 ノートパソコンを使う時は、これを底面後部に置いて、その上にノートパソコンを置いて使っているわけです。

ノートパソコンの場合、こういった方法はもう一点利点があり、 長時間使っているとパソコンを置いている机が放射熱で熱くなり、 吸気が初めから暑い熱が入ってしまうのですが、 底面の高さを稼ぐことでそれを防いだり、 そうなるまでにより長い時間がかかるので、 寿命を延ばすことにもなりますし、ファンがうるさくなりにくいという利点があります。


フィルター

これは主にデスクトップパソコンでおすすめしている方法で、 吸気側のファンの手前に換気扇用のフィルターを同じサイズに切って貼り付ける方法です。
(参考:パソコンにホコリ対策をして寿命を延ばす
こうすることでホコリの進入をかなり防ぐことができます。
そしてこのフィルターは半年や1年などのサイクルで交換していきます。
パソコンを床に置いたり、ホコリの多い環境で使っている場合は、 半年もすればフィルターにはホコリがビッシリになっています。
つまりそれほど効果があるということですね。

ノートパソコンの場合、基本的に吸気用のファンがひとつ付いているだけなので、 そこにフィルターを貼り付ければほとんどのホコリを食い止めることができるのですが、 ノートパソコンの場合この方法はおすすめしていません。

ノートパソコンに使われるファンは小さく、風量も少ない為、 そこに抵抗となるものを取り付けてしまうと、 十分な吸気が出来なくなるからです。
ホコリの進入が防げても、それで筐体内の温度が上がってしまっては本末転倒です。

中〜上級者向けではありますが
風量を確保しつつ静音化する
通風孔をぶち開けよう
通風孔をぶち開けよう ノートパソコン編
もご覧下さい。
改造される場合はご自身の責任の下行うようにして下さい。