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消しても良いソフト、消すとダメなソフト | パソコンの基礎知識 |
パソコンによっては最初からたくさんソフトが入っている場合があります。
それを必要としている場合は良いのですが、必要ではない場合は消してしまう方が良い物もあります。
ただ多くの人は「いるソフトいらないソフト」の区別がつきません。
ここではWindowsで何が必要で、何が不要なソフトなのかを解説します。
パソコンにOSをセットアップする場合、例えばWindows10などをインストールしたあとに、動作に必要なデバイスドライバーをインストールします。
ここまでが純粋にそのパソコンにとって必要なものをインストールした状態で、この時にインストールしてあるソフトがそのパソコンにとって必ず必要なソフトになります。
それ以外は必ずしも必要なソフトではないと言えます。
Windowsがインストールされた状態で販売されているパソコンには、この「それ以外のソフト」がすでにインストールされています。
下記でその一覧を載せますので、あなたのパソコンと比べてみて下さい。
デスクトップ画面のスタートボタン → ソフト一覧の中の「Windowsシステムツール」 と進み、「コントロールパネル」を開きます。
Windows10では設定からアプリに進むとインストール済みアプリの一覧が見れますが、 ここにはWindows標準のソフトも並び、消す必要の無い物も多いためコントロールパネルから確認します。
プログラム欄の「プログラムのアンインストール」をクリックします。
これが「このパソコン」にとって必要なソフトの一覧です。(Windows10Home 20H2)
他のソフトがインストールされるとここに追加されていきます。
一般的にPCメーカーがソフトを追加するため、ここに多くのソフトが並びます。
逆に言えば上記のソフト以外はすべてなくてもWindowsが動作するには支障がありません。
しかしながら全てのPCが上記と全く同じというわけではなく、「このパソコンの場合」であるので、もう少し詳細に解説します。
PCが動作するためにデバイスドライバーが必要であることはすでに触れましたが、どういったものがデバイスドライバーであるのか。
通常PCにインストールするデバイスドライバーは
この4種類です。
他にもいくつかあるのですが、それらについては下記に「その他」としてまとめます。
■ グラフィック(VGA)
描写に関わるコントローラーを制御するドライバーと関連するソフトがインストールされます。
これによりモニターに映像が表示されるため、本来このドライバーがないと何も表示されなくなりますが、それでは何もできないので、その場合でもWindowsは最低限の描写をしてくれます。
ただそれでは性能が発揮できなかったり不具合もあるため、通常は必ずインストールします。
上記の画像では「Intel Hardware Accelerated Execution Manager」と「インテル(R) グラフィックドライバー」がこれにあたります。
PCによっては全く違う名称のものが並ぶ場合もありますが、多くの場合は以下の3社。
これらがグラフィックチップを製造しているため、いずれかの名前が書いてあればそれがグラフィックドライバー関係のドライバーそのものや、関係するソフトのため必要なソフトとなります。
■ サウンド(Audio)
音声に関わるコントローラーを制御するドライバーと関連するソフトがインストールされます。
これにより音楽や音声が再生されマイクなどが使えるようになります。
上記の画像では「Realtek High Definition Audio Driver」がこれにあたります。
現在では多くの場合Realtekというメーカーが製造しているサウンドコントローラーが使用されているため、Realtekと書かれているものは必要なドライバーや関係するソフトになります。
他にクリエイティブやオンキョーなどといったメーカーがあります。
■ LAN
ネットワークに関わるコントローラーを制御するドライバーと関連するソフトがインストールされます。
現在はこのリストに並ぶことが無い場合もあり、上記の画像でもリストにありません。
もし書かれていた場合はRealtekもしくはIntelのコントローラーが使われていることが多いため、それらの名称のものは必要ということになります。
なおLANは有線LANと無線LANそれぞれ別のコントローラーになり、一般的なノートPCの場合両方のLANコントローラーが搭載されています。
Wireless〜やWi-fi〜といったものが無線LANになり必要なものです。
■ チップセット
通常はこの一覧に表示されることはありません。
メーカーとしてはIntelとAMDがあり、もしいずれかの名称のものがあった場合は残しておく方が良いです。
■ その他
そのパソコンに追加された機能でデバイスドライバーがインストールされているものがあります。
例えば「テレビチューナー」や「レイドカード」などです。
一般的に他のパソコンに付いていない機能が付いていた場合は、あとから追加されたものなのでドライバーがインストールされています。
この場合その機能がドライバーの名称に含まれているので、そこで判別できます。
下記でも書きますが、あなたがインストールしたプリンターやスキャナーなどもメーカー名やモデル名が表示されていれば必要な物になります。
本来デバイスドライバーとソフトウェアは別物で、通常はドライバーのみがインストールされていれば良いのですが、現在では添付のソフトによって制御することも多いため、
グラフィック製品やサウンド製品で切り離せないものもあります。
他にはプリンターもドライバーのほかにたくさんのソフトがインストールされますが、今のところドライバーのみで動作が可能であるため、必要ではないソフトはインストールしない、
もしくはインストールした後に消しても支障はありません。
Windowsを使っていると、いつのまにかインストールされるものがあります。
・ Microsoft Visual C++ 2008 Redistributable - x64
などです。
これは他にインストールしたソフトを動かすために必要なものであるため、必ず必要です。
またMicrosoftと書かれたものは基本的には必要な物なので消さない方が無難です。
一般的に使用されるものを羅列します。
多くの場合はソフト名やメーカー名に覚えがあれば残しておきます。
ただBonjourのように何か分からないものがあった場合、その名前でインターネット検索してみるなどで調べてみると良いでしょう。
他には年賀状作成ソフト(筆まめ、筆ぐるめ、筆王など)やデジタルカメラ製品(CanonやNikonなど)を使っている場合に、それらの名称があるなら残しておきましょう。
ざっと下記のようなことがあります。
■ 常駐
デスクトップ画面右下に起動済みアプリが並び、これがいわゆる常駐ソフトと呼ばれるものです。
基本的にはそのソフトが起動状態にあるため、「いろいろなソフトを起動している状態」とほとんど同じ意味です。
ひとつひとつはわずかであっても、常にパソコンを遅くしていると考えて差し支えありません。
Windows10の場合ここに並ぶものは3つ程度で、セキュリティーソフトなどをインストールするごとにひとつずつ増えていきます。
■ サービス
Windowsは全てのことをサービスというもので提供し、それによってインターネットにつながったり印刷ができたりします。
ソフトによっては一部機能をサービスとして提供するものもあり、それらは常にパソコンに影響を与えています。
それが必要であるなら良いのですが、そうでないならソフトごとアンインストールするのが無難です。
■ レジストリ
Windowsは多くの設定をレジストリと呼ばれるファイルに保存しています。
インストールされたソフトはそのソフト自体の設定をレジストリに書き込むため、どんどんレジストリファイルが大きくなり、必要な設定を読み出すために時間がかかるようになります。
よほどお行儀よくプログラミングされたソフトであれば、アンインストール時にそれらも消去するのですが、通常はそんなことはなく、もしくは次のインストール時のために設定などを残したりします。
ソフトをアンインストールしないよりはする方が良いのですが、一度インストールするとほとんどの場合ゴミを残すので、できれば不要なソフトは初めからインストールしないことがおすすめです。
これらはコンピューターであればいずれにしてもほとんど同じことが言えるため、例えばスマートフォンでもいらなければ消したらいいと思って気軽にアプリを追加し続けていると、
それらアプリを全て削除しても最初の頃のように速くなりません。
この場合いわゆる端末初期化をすれば良いのですが、それをする人は極々一部のため「スマートフォンが古くて、すごく遅い」などと勘違いされている人が多いです。
通常は初めからインストールしません。
消しても良いソフト、消すとダメなソフトについて解説してきました。
本来パソコンには自分自身でOSやデバイスドライバーをインストールするため、そこで必要なソフトが把握できるのですが、
現在では自分で組み立てたパソコンを除けば通常はOSやドライバーがインストール済みなので、何が必要で何が不要なのかをあとから知ることが難しくなっています。
Windows7以降であればOSのイメージファイルはマイクロソフトが提供していますし、Windows8以降であればドライバーもほとんどがオンライン検索もしくはWindowsアップデートでインストールできるので、
それができる人であればそちらの方が手っ取り早く、わずかな時間でそのパソコンを本来の性能に戻すこともできます。
ただこの場合全ての追加でインストールされていたソフトが消えるので、いわゆるリカバリーディスクは作っておき、買った時の状態に戻せるようにしておく方が無難です。