コンデンサーの交換修理の基礎知識と故障の症状や調べ方







故障したコンデンサーの調べ方について

故障したコンデンサー
 パンクしたコンデンサー

マザーボードなどの基板上のコンデンサーが故障することで正常に動作しなくなるため、交換修理をする方も多いようです。
ここでは故障したコンデンサーの交換方法や基礎知識と、調べ方についてお話しします。

コンデンサーは状態が悪くなると膨張します。
徐々に膨らみ、最終的に上部が破裂します。
ここで知っておきたい事は、「コンデンサーが故障した時の症状」です。
簡単に言ってしまうと「故障してまともに動かない」という症状なのですが、大雑把な見分け方としては
・ 完全に破裂 → 起動しない
・ 明らかな膨らみ → 起動したりしなかったり
・ わずかな膨らみ → 起動しても止まったり不安定だったり
というような症状です。

いずれにしてもパソコンの場合「コンデンサが壊れると不安定になる」という症状になります。

故障したコンデンサーの調べ方についてですが、マザーボード上にあるコンデンサーが故障しているかどうかを簡単に調べる方法はありません。
通常は上記の通り膨らんでいるかどうかで判断します。
コンデンサーの上部の封入は通常平らであって、見方によってはへこんでいるように見えるくらいなので、わずかにでも膨らんでいるようであれば、状態は良くないと判断します。

特定のコンデンサーの故障の調べ方としては、マザーボードから一度そのコンデンサーを外し、テスターで導通をチェックします。
マザーボード上にあるままでは、回路を回り込んでいくらかの電圧がかかるからです。
故障していないコンデンサーは、一瞬針が振れた後に戻ります。
2回目以降のチェック時には、コンデンサー内に電力が残っていると針はほとんど振れません。
しかしこの状態でも正常動作してるとは判断できません。

針が大きく振れたままであったり、全く触れない状態である場合は、そのコンデンサーは故障していると判断できます。


コンデンサーの基礎知識

コンデンサーには部品の仕様が印刷されています。
アルミ電解コンデンサーの場合、
1. ○μF
2. ○V
のふたつです。

1は電解コンデンサーの容量を表し、マイクロファラド(ファラッド)と読みます。
交換する場合は基本的には同じ容量の物を選びますが、数字が大きいものでも使えないわけではありません。
逆に数字が小さな物はダメです。
ただその先の電圧にも影響するので通常は同じものを選択します。

2は耐圧を表します。
例えば16Vと書かれている場合は、そこにかかる電圧は16V以下で、余裕を持って16Vの物が使われています。
交換する場合は基本的に同じ耐圧の物を使います。
これも数字が大きいものでも使えないわけではないですし、逆に数字が小さな物はダメです。

固体コンデンサーの場合、メーカーによって表記が違う物もあり、パッと見て判断しにくくなっています。
基本的にはアルミ電解コンデンサーと同じように容量・耐圧が書かれているのですが、その数字そのものが書かれていない場合もあるので、 交換する場合は、その固体コンデンサーのメーカーのカタログなどから見つけるしかありません。

コンデンサーの故障の原因としては主に熱によって寿命が縮まるため、熱源に近いコンデンサーほど故障しやすくなります。
つまり主な故障原因は熱であるため、温度が下がるほど寿命が長くなることが期待できます。
このサイトで「通風孔を開ける」などのページが多いのはそのためです。

コンデンサーには種類にもよりますが、マザーボードに使われるような電解コンデンサーには極性(プラスマイナス)があって、取り付け方向があります。
新品のコンデンサーの場合、足が長い方がプラスです。
基板に付いているものについては下記にて。


コンデンサーの交換方法

交換前にコンデンサーの向きを確認する
 外す前にコンデンサーの向きを確認

まず故障したコンデンサーをマザーボードなどの基板から外すのですが、慣れればコンデンサー1個くらいならすぐに外せるのですが、慣れていないと1個外すだけでも結構手間取るので参考にして下さい。
また、今回交換するようなタイプのコンデンサーには極性(プラスマイナスの向き)があるので、交換する前に向きを確認し、取り付ける時は帯が同じ向きになるように取り付けます。

パーツ取りなどで基盤から外した部品を再利用したい場合もあるので、まずはその場合の外し方から。

交換するコンデンサーを手で引っ張るように持ちますが、慣れないうちは外すまでにコンデンサーが半田ごての熱によって高温になるので、プライヤーなどでそっとはさむ方が良いかもしれません。
気持ち少し引っ張りながら、ハンダ付けしてある箇所に半田ごてを当てます。
片側のハンダが溶けたら、すぐにもう片方のハンダを溶かします。
ここまでは予熱を与えているような感じです。
この後、片側1〜2秒程度ごとに半田ごてを交互に当てて少しずつ基板から引き抜きます。
片側に長く当て続けるよりもこの方が速く抜けます。

マザーボードやグラフィックボード、サウンドカードなどのハンダ付けはとてもキレイに仕上がっているため、半田ごてを十分当てることができず、ハンダが溶かせない事もあります。
この場合は一度外す部分にハンダを盛ります。
半田ごてを当てる面積が増えることで、ハンダがあっという間に溶けるようになります。
もとのハンダが基盤より出ていないような場合は、こうする方がよほど速く取れます。

外すコンデンサーを壊しても良い場合はもっと簡単です。

コンデンサーの足が基盤の表裏どちらかでラジオペンチで掴めるほど出ているなら、先にコンデンサーを壊してむしりとります。
こうして左右の足を各々分離できたら、単純に1本ずつ外せるので楽です。
この場合もハンダを盛る方法を組み合わせればすぐに外せます。

外せたら新しいコンデンサーを初めに確認した向きに合わせて基板に取り付け、ハンダ付けします。
この時にコンデンサーの足を他にショートしない向きに折り、固定しておくとハンダ付けが簡単になります。

最後に余った足をニッパーなどで切り、故障したコンデンサーの交換完了です。


交換すべきコンデンサー

交換するべき同種のコンデンサー
 印はマザーボード上の同種のコンデンサー。これのどこかひとつが膨れている場合、安定動作を目指すなら全てを交換する。

パソコン(マザーボード)はすごく繊細な電力により動くため、電子部品ひとつの調子が悪くなるだけで、OSが不安定になったりします。
目視で確認できる物であれば、上で挙げた
・ 完全に破裂
・ 明らかな膨らみ
・ わずかな膨らみ
の他に
「膨らんでいるような気がするコンデンサー」
も必ず交換しておく方が無難なのですが、同種のコンデンサーは同一環境でほぼ同じように劣化するため、実際にパソコンを安定して使うためには、それら同種のコンデンサーを全て交換しておく方が無難です。

特に離れた箇所にあるコンデンサーは関係なさそうにも思えますが、基板上にバラバラに配置されたコンデンサーのうち、同種の物がすべて膨らんでいたマザーボードをいくつも見たことがあります。
つまり、例えば6.3V 1800μFのコンデンサーひとつが膨らんでいるのを確認できたのであれば、それと同じ6.3V 1800μFのコンデンサーは全て交換するべきです。

明らかに膨らんでいる・故障しているコンデンサーだけを交換したのでは、起動はしたもののOSが異様に不安定になったりします。
確かに起動するようにもなるし、使う分には使えたりもするんですが、クリーンインストール直後からいきなり不安定になることもあります。
そこでまたマザーボードを外して、「膨らんでそうなコンデンサー」だけを変えたところで、不安定度はマシになるかもしれませんが、やっぱり安定して使えません。
仮に少し使えそうであっても、すでに劣化したコンデンサーが残っていると、近いうちにやっぱりダメになります。
結局まともに使うのであれば、同種のコンデンサーは全て交換しておくべきなのですが、それが5個や10個あるようならもう面倒すぎて・・・。

グラフィックボードなど比較的コンデンサーの少ないパソコンパーツであれば、全部交換するにしても楽ですし、1個交換する度に動作確認する場合でもグラフィックボード自体を簡単に外せるので楽です。
こういった商品ほど修理に手間がかからないので、マザーボードと違って直すことはおすすめできます。


コンデンサーの交換修理の失敗

故障したコンデンサーの交換に失敗することはあまりないと思いますが、明らかな失敗例としては
・ パターンを切ってしまった
ということがあります。
マザーボードなどに使われる積層基板の、コンデンサーなどの電子部品用のパターンは基板の中間層にあります。
コンデンサーなどの電子部品の接点となる足は、パターンの穴を通り、その穴と足をつなぐ(ふさぐ)ようにハンダ付けされます。
パターンはもともとそんなに強くないため、コンデンサーを力任せに引き抜いたりした場合に、パターンの穴ごと抜けてしまうことがあります。
こうなると穴にハンダを落としてもパターンに接触しなくなるため、交換しても通電しなくなります。
そもそもパターンがなくなるのでハンダを落としても付きません。
このように失敗した場合は、パターンを辿りその先の電子部品の足に直接リードを引いて直すことは一応可能です。

これはコンデンサーよりもむしろジャック類に良く見られるトラブルです。(押したり引っ張ったりが原因でパターンが切れてしまう)



パソコンがまだ高価だった頃は一生懸命不良個所を探したもので、特に高熱にさらされて良く壊れていた電源ユニットやマザーボードは直していたのですが、 数千円や一万円前後で交換可能な昨今であれば、なかなか修理しようという気にならないのが現実です。







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