フロントベゼルの自作





フロントベゼルの自作

自作パソコンを続けていると、いずれやる事の多いフロントベゼルの加工。
でも普通、5インチなどのフロントベゼルはそのケース専用なので、それを一生懸命加工したところで、ケースを買い換えるとそのままでは使えません。
それならいっそのこと、フロントベゼルその物を付け替え可能なように作ってしまおう、というのが今回の主旨です。

そもそもフロントベゼルの加工って何するの?という方のためにいくつかあげると
・ USB端子
・ オーディオ端子
・ ファンコントローラー
・ メディアリーダー
・ RAIDカードなどのアクセスランプ
などなど。改めて書き出すとキリがないですね。
PCケースに標準で付いている物が壊れたり、場所を移動させる為に作ったり、ひとつにまとめるためだったりしますね。
アンプを作ったりアナログメーターを付けたりする場合でも、それを箱型で作るより、基盤+フロントベゼルとした方が楽ということもあります。
また、フロントベゼルを無くしたという方もすごく多いので、そういった場合も試してみて下さい。

今回使う材料は
・ PPクラフトシート(ポリプロピレン。基本的に樹脂であればなんでも)
・ ビス
これだけです。
必要な分の大きさが購入できればネジとあわせて500円もかかりません。
というか500円分もあれば何個でも作れる量が買えます。
もちろん好みに合わせて金属や木でもいいですね。
でも樹脂で作るのがすごく簡単です。
アクリル板の場合は少し話が違ってくるので一番最後で触れます。

フロントベゼルの図面
・ 図面とサイズ

5インチベイの寸法は
幅 約148mm
高さ 約42mm
ベゼルそのもののサイズはもう少し大きいのですが、これくらいで作っておく方が無難です。

フロントパネルからネジ位置までは余裕をもって70mmほど出るようにします。
板状のままではアールが付いてしまうので上下に折り返しを付けるため5ミリずつ長くします。
ということで必要な樹脂板は
幅 288mm
高さ 52mm
あれば足りることになります。

切り出した樹脂板
・ このような形で切ります

用意した樹脂板を上記のサイズに切ります。
樹脂板の上側の片側から70mmのところに印を付け、そこから更に148mm、更に70mmのところにも印を付けます。
同じように樹脂板の下側や内側にも図面どおりに印を付けます。
ここで重要なのはベゼル部分となる148mmを正確にすることで、そこさえ正確であれば両サイドは適当でかまいません。

印を付けた点同士に線を引き、カッターなどで軽く切り目を入れます。
これは用意した素材の種類や厚みで、どれくらいの深さの切り目が良いか変わります。
初めに浅く入れてみて、足りなければ深くしていけば良いでしょう。
切り取る部分は素材によってははさみの方がやりやすいかもしれません。

折り曲げた状態
・ 5インチベイに入るよう切り目に沿って折る

切り目に沿って樹脂板を折り曲げます。
これも素材の種類や厚みによって、切り目から完全に切断される場合もあるので、そうならない程度の切り目にしておかなければいけません。
折り曲げるといっても、ベイに入るような完全なコの字型になる必要はありません。
実際にベイに入れてコの字になるので、ある程度広がっていても大丈夫です。

取り付けに使うネジ
・ トラスタッピング

次にネジ穴を開けます。
作った物をベイに入れ、正確な位置に合わせてネジ穴とするところにマジックなどで印を付けます。
この時に付ける印は必ずDVDドライブなどと同じネジ位置にして下さい。
PCケースはネジを付けられるところがたくさんありますが、ドライブ側は基本的に4箇所で、PCケースによってはその4箇所しかネジ穴がない物もあるからです。
両サイド共に印を付けたら取り出し、穴を開けます。
ここに開ける穴はつまようじが入る程度の小さな穴で十分です。
その程度の穴をキリや千枚通し、あればドリルなどで開けて下さい。

取り付けはタッピングと呼ばれるネジを使います。
先の尖っている物なので、樹脂の取り付けはこういうネジが便利です。
面倒でなければボルトナットでもいいし、木で作った場合は木工ネジ、金属で作った場合はネジ穴を切ればPCケースで使うインチ・ミリネジでの取り付けも可能です。

ベゼルに取り付けたところ
・ 完成。DVDドライブの下が今回作ったフロントベゼル

これでフロントベゼルの完成です!
DVDドライブの下が今回作ったフロントベゼルで、その下のベゼルが初めから付いていたものです。
個人的な好みでザラツキのある非光沢の物を使ったので少し色が違いますが、ツルツルした面なら見た目もそっくりになります。


完成度の高いフロントベゼル

簡単に作れるようにPPクラフトシートで作りましたが、これは取り付けた後少しアールが付いてしまうので、見た目の完成度はあまり高くありません。
(といってもPPクラフトシートで作るのはホントにお手軽なのでおすすめ)

少し厚みのあるアクリル板の場合あまり曲がらないので見た目はすごくよくなります。
ただ、アクリル板は切り目を入れて折ると割れる(切り離される)ので加工がすこし難しくなります。
アクリル板を使う場合、曲げる場合はヒーターなどで熱して曲げます。
熱した鉄板を当てて曲げるなどでキレイに曲げることもできます。
それ以外では初めから切り離して、三角の角材で貼り付けたり、ネジ止めする方法があります。
しかしそうなると結構手間がかかるので個人的にはあまりしようとは思いません。

金額を問わなければ薄いアルミ板や鉄板が思っているよりも手間がかかりません。
薄い物なら金切りバサミなどで簡単に切れますし、曲げるのも簡単です。
見た目もすごく良く更に丈夫なので、ツマミやジャックなどを付ける様な物を作る場合におすすめです。












自作パソコンの作り方

パソコンの基礎知識

パソコンでできること


 プライバシーポリシー






iwane-web 
当サイト内の画像、文章等の無断使用・転載は禁止しております。
Copyrights (C) 2006-2018 iwane-web All rights reserved.