HDDの交換やSSDへの換装の方法と手順 | パソコネ





HDDの交換やSSDへの換装の方法と手順


HDDとSSD

パソコンパーツの追加や交換などで良くあるのがHDDの追加や交換です。
ここではHDDを追加や交換する場合やSSDへ換装する場合について、主にケーブルやコネクターなどのハードウェア的な部分について解説します。



HDDとSSDの大きさ

現在(2022年)のHDDには3.5インチと2.5インチの2種類の大きさがあります。
SSDは2.5インチでHDDの2.5インチと全く同じ大きさで、ネジ穴も側面と底面それぞれ同じ位置にあり、同じサイズ・ピッチのネジを使用します。

3.5インチは主にデスクトップPCで使用され、2.5インチは主にノートPCで使用されます。
それ以外にも1.8インチなどその他の大きさのものもありますが、それらは一般的なPCでは使用されておらず、特殊な用途、例えば特別小さいPCなどでのみ使われています。
もし交換しようとしているPCがそういったものであれば、3.5インチや2.5インチではない場合もあるため、正確に把握しておく方が良いでしょう。

この3.5インチなどの大きさは内蔵されているプラッタ(円盤)の大きさです。
製品の横幅の実寸値は3.5インチHDDが101mm、2.5インチHDD(SSD)が70mmです。


2.5インチHDDとSSDの厚みには違いがあるので注意

2.5インチHDDとSSDは厚みが9.5mmと7mmの物があります。
SSDは7mmの物を良く見かけますが、9.5mmの物もあるため注意が必要です。
2.5インチHDDは9.5mmを良く見かけますが、薄いノートPCなどには7mmが採用されていることもあります。

9.5mmの2.5インチHDDが付いていた物を7mmのSSDに交換する場合に問題が発生することはあまりありませんが、稀にその2.5mmの差を埋めないと取り付けられないものがあります。
以前のSSDにはその差を埋めるためのスペーサー(2.5mm厚の枠)がおまけで付いていることもあったのですが、最近は見かけません。
製品によっては付いているかもしれないので、確認して下さい。
単純にその差を埋めるだけであればアクリル板などで簡単に工作できます。(その場合熱が溜まらないように)

7oの製品が付いていたところに9.5oの製品を付けることは通常できませんが、稀に単に7oの製品を付けていただけで9.5oが付くノートPCなどもあります。

なお稀に普通よりも薄い3.5インチHDDがありますが、普通の厚みの3.5インチHDDから交換する場合やその逆において問題が発生することは通常はありません。


物理的な取り付けベイがあるか

追加する場合は予備の取り付けベイがあるかを確認します。
交換する場合にもともと付いていた物と同じ大きさのものに交換する場合は良いのですが、例えば3.5インチのHDDを2.5インチのSSDに交換しようとする場合、取り付ける大きさやネジ穴が違うため注意が必要です。

一般的なタワー型のデスクトップPCの場合、取り付けベイは5インチと3.5インチがあり、PCケースによっては2.5インチベイもあります。
現在のPCケースには2.5インチベイがある場合もあるのですが、過去に購入したPCケースでは無い場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
2.5インチベイが無い場合でも搭載は可能です。
下記「2.5インチベイが無い場合」をご覧ください。

ノートPCは通常HDDベイがひとつしかないため、追加はできない場合がほとんどです。
交換する場合は必ず2.5インチのHDDかSSDにします。
なお下でも触れますが、HDDとSSDはコネクターも同じため、ノートPCで2.5インチのHDDをSSDに換装する場合は、そのまま付け替えが可能です。


コネクターについて


HDDとSSDのコネクター

HDDやSSDで使われているコネクターは2022年現在ではSATAのものが一般的です。
これは3.5インチでも2.5インチでも全く同じで、電源用のコネクターと通信用のコネクターがそれぞれひとつずつあります。
それぞれ上下の向きがあるので確認してから差し込みます。

HDDやSSDを追加する場合は電源ユニットから出ているコネクターに余りがあるかを確認します。
無い場合は変換ケーブルなどを別途購入します。
通信ケーブルも手持ちに無い場合は購入します。

交換する場合はもともとのものがそのまま使えます。

なお、ノートPC用のDVDドライブなどのコネクターはスリムラインと呼ばれるもので、通常のSATAコネクターよりも若干小さいものが使われています。
そのためスリムラインのケーブルを2.5インチHDDなどに使うことはできません。
例えばノートPC用の薄型DVDドライブが搭載されているデスクトップPCで、そのケーブルをそのまま使うことができないということです。


2.5インチベイが無い場合

デスクトップPCにSSDや2.5インチのHDDを取り付けようとした時に、2.5インチベイが無い場合があります。
その場合の解決方法をいくつか紹介します。


3.5インチ取り付け用アダプター
これは3.5インチベイに2.5インチのSSDなどを取り付けられるようにするもので、もっともオーソドックスな商品です。
通販などではSSDのページで「この商品と同時に良く購入されているもの」などのように表示されていることもあるので利用すると良いでしょう。

SSDは軽く、HDDに比べて振動にも強いため取り付けに神経質になる必要がありません。
そのため固定せずに寝かせておくだけでも使えないことはないのですが、パソコンを動かした時や振動などでケーブルがわずかに傾き、接触不良を起こすことが良くあります。
これはノッチ付きのケーブルを使う等でも回避はできますが、やはり固定しておく方が無難です。


特に支障が無い場合はPCケースの底面に穴を開け、取り付ける
これは実測値のため規格上のサイズではないかも知れませんが、ネジ穴の中心から縦7.6mm、横6.1oです。
つまり7.6mm×6.1mmの四隅に穴を開けます。
SSDの取り付けに使うミリネジよりも一回り大きな穴を開けておくと、わずかに誤差があってもスムーズに取り付けられます。
正確に開けられるようであれば3.5mmの穴を、自身が無ければもう少し大きな穴が妥当です。

穴を開けて取り付ける場合の支障というのは、底面ではPCケースにゴム足などが付いていないと、ネジの頭が床に当たるため安定しません。
サイドパネルに取り付ける場合は、次にサイドパネルを開ける時に、うっかりひっぱって壊してしまうなどです。
そういった部分を考慮して、極力支障のないところに取り付けます。

なおコネクターがストレートのケーブルを使う場合でも、電源ケーブルや通信ケーブルはSSDの底面と面一になり、当たってしまうといったこともなく問題なく使えます。

実際に底面に取り付けるというのは良くするため、取り付けネジ穴位置を簡単にマークできるシートを作り、使っています。


リムーバブルケース
HDDやSSDを簡単に入れ替えできるようにするリムーバブルケースという商品があります。
その中に3.5インチベイに取り付けて2.5インチのHDDやSSDを入れ替え可能にするものもあります。
3.5インチベイが無い場合でも、5インチベイにアダプターを使いこの商品を取り付けることもできます。


OSのインストールやボリュームコピー、またはフルバックアップからのリストアについて

OSをインストールする場合はBIOS設定Windowsのインストールドライバのインストールなどを参考に。

良く言われるのが「今ある環境をそのまま新しいSSDなどに移行したい」というものです。
つまりもともとのボリュームをまるまる新しいSSDにコピーしてそのまま使いたいという話です。

「ふたつのHDDなどを繋いでクローン」といった製品がボリュームコピーできるもので、時間はかかりますが基本的には繋いでコピー開始ボタンを押せばあとは待つだけなので簡単で楽です。
こういった製品の場合通常は容量の少ない物から同じや大きなものにはコピーできるのですが、大きなものから小さなものへはできません。
例えば1TBのHDDから500GBのSSDにはできないということです。
今後もボリュームコピーを何回もする予定があるなら、そのような製品を購入しても良いでしょう。
例えばゲーム用のPCで定期的にクリーンな環境に楽に戻したい、というような場合など。
またPCにレイドコントローラーがある場合、ミラーリングが全く同じ意味になるため、ミラーボリューム作成でも同じことができます。

OS自体をイメージファイルなどとしてフルバックアップからリストアする場合、もともとのOSが起動できることが前提で、その後フルバックアップを作成するのですが、「良く失敗する」ためおすすめはしていません。
試しにやってみて失敗したら違う方法をと思う人もいると思いますが、良く失敗するため個人的には初めからしていません。

多くの場合、OSをインストールしなおすことを勧めています。
ソフトの入れ直しやメールソフトの設定などに不安がある人ほど元の環境のバックアップからリストアをしたがるのですが、実は意外にそちらの方が手間がかかったり、リスクがあったり、 最終的に失敗することも普通にあるため、個人的に自分のPCでそういった方法を取ることは全くありません。
初めは試しにやってみたりもするし、成功することもあるのですが、失敗することも多いし、何よりOSのインストールから現状に復帰させるまでの作業に慣れてしまうと、OSインストールを選ぶ方が楽で速いです。
特にWindows10以降はそちらの方が楽。
そもそも失敗しません。




特に要望のあるものはノートPCのHDDをSSDに交換して速くしたいというものです。
確かに2.5インチで5,400rpmのHDDが搭載されているノートPCでは、3.5インチで7,200rpmのHDDが搭載されているデスクトップPCと比べると随分遅く感じます。
それをSSDに交換するだけで、デスクトップPC以上に体感速度が速くなるのですから、SSDに交換するメリットはすごくあります。
2022年現在で、実用的な容量のSSDなら500GBが6,000円程度、1TBでも1万円程度で購入できますし、それにより大幅な速度アップが見込めるため、むしろSSDに交換しない理由がないと言えるほどです。

とは言え当初から言われている耐久性の不安は現在でもありますし、HDDで感じることのできる故障の予兆がSSDでは無く、いきなり壊れていたといったこともあります。
そのため必要なデータをSSDのみに保存せず、必ず他の媒体にもバックアップを取っておくことが無難です。
特にノートPCにデータをため込むといった使い方を本来はしないはずなのですが、なぜか日本ではそういった人が多いため、SSDに交換するのであれば、 これを機にノートPCのみにデータをため込むといった使い方を見直しても良いかもしれませんね。












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