自作パソコンの費用について | パソコネ





自作パソコンの費用について

自作パソコンを使っていない、作っていない方からもっとも良く聞かれるのは費用についてです。
自作パソコンを使うメリットとは全く違う話にはなるのですが、 ここでは費用に限定してお話しします。


自作パソコンの方が安いの?

最も多い質問がこれです。
しかも内容的には品質はほとんどの場合度外視で、性能はわずかに考慮する程度で、
単純に安いかどうか
という若干残念な質問です。

そういった意味では多くの場合自作パソコンの方が安くなります。
この場合の自作パソコンとはショップブランドPCのような完成品ではなく、 パーツごとに購入して組み立てる場合です。

通常、大手PCメーカーやショップブランドPCはその時の主流である構成で販売されています。
自作パソコンではそういった主流以外のPCパーツも使うことができるため、 PCパーツの選択次第では安く仕上げることもできますし、 極端な話では赤字処分の特売品や何世代もの型遅れのPCパーツの処分品ばかりを集めると圧倒的に安くなります。

しかしながら、そういった型遅れなどのPCパーツがショップブランドPCなどで使われない理由もあります。
簡単に言えばひとつのPCパーツにおいて、ワンランク上位との価格差がわずかで、 その割りに性能的には随分良くなる場合があるからです。

例えば、HDDは現在(2013年8月)1TBや2TBが主流ですが、少しでも安くしたいからといって500GBを選んだところで、 1TBとの価格差は約1,000円程度です。
DVDドライブにしても、書き込み可能なDVDスーパーマルチドライブと、DVDの書き込みができないDVDコンボドライブとの価格差はもっとわずかです。
現在主流の構成でも、低価格な自作パソコンのパーツであれば3万以内で十分収まります。
そこからさらにPCパーツ1点ごとに数百円〜千円程度安くなるからといって、 明らかにお買い得ではないPCパーツを選ぶ理由はあまりありません。


自作パソコンの費用を効率よく抑える

自作パソコンで使うPCパーツごとに費用対効果について考えて行きます。

・ CPUの費用
自作パソコンではCPU選びはとても楽しみなPCパーツです。
CPUはほぼ全ての演算に不可欠で重要なPCパーツであるため、 パソコン全体の性能に大きく関わってきます。
しかし、必要もないのにむやみに高性能なCPUを選択するのは無意味どころか、 通常は高性能=高発熱であるため、消費電力が高くなるばかりかパソコン全体の寿命も短くなる可能性もあります。
IntelのCPUで言えば、低コストの物から順にCeleron、PentiumDualCore、Core i3、Core i5、Core i7とありますが、 ワンランク上のものになると費用は1.5倍ほどずつ上がっていきますが、性能はそれほど上がりません。
例えばCeleron G1610は現在約4,000円、Core i7 4770は約30,000円と費用は7.5倍ですが、 性能はそこまで違うわけではありませんし、単純に同じような演算を繰り返す場合などでは性能差は2倍もあればいい方です。

自作パソコンで3DCADやゲームなどでハイパフォーマンスを求める場合などは費用に関係なく高性能なCPUを選ぶのが一般的ですが、 費用を考慮するのであれば「自分が必要としている処理性能」に見合うCPUを選ぶことになります。
これはよくする話なのですが、ある日突然自分が使っているパソコンのCPUが知らないうちにワンランク上や下のCPUに変わっていたとしても、 気付く人はまずいないでしょう。
つまり、費用を少しでも抑えたいのであれば、「これにしようかな」と思うCPUからワンランクツーランク落としてもあまり性能差はなく、 若干費用を下げることができます。

・ メモリの費用
自作パソコンの中でもメモリは全てのデータを一時的に記憶する重要なパーツのため、単純に安いという理由で選ぶ事は全くおすすめしていません。
メジャーオリジナルブランドや高品質な物が安く販売されているならそれを購入するくらいで、 基本的にはメモリで費用を抑える事はあまり考えない方が良いでしょう。

・ マザーボードの費用
自作パソコン用のマザーボードで比較的価格に差が出るケースはソケットタイプの違いです。
基本的に旧タイプのソケットを搭載したマザーボードの方が安くなる傾向にあります。
PCパーツの変更が比較的速いユーザーは、将来のアップグレードパスを考慮し、その時主流のソケットタイプを選びます。
そうではなく、一度組み上げたら壊れるまで使うのであれば、一世代前のソケットタイプのマザーボードを選択することで費用を抑えられる場合もあります。
ただこの場合も考慮したいのは合わすCPUの性能差です。
少し前の話ですが、IntelのCPUではSandyBridgeにおいて比較的性能が向上したため、 多くの人はSandyBridgeを選び、当然マザーボードは対応しているソケット1155の物を選んでいます。
ここで安いからといってソケット1156のマザーと、NehalemのCPUを選んでしまうと少し残念なことになります。
それならソケット1155のマザーボードとそれに合うCPUをそれぞれワンランク落とすなどすれば、 費用を抑えながら性能的にも維持できますし、更に将来のアップグレードも可能なわけです。

逆にSandyBridgeからIvyBridgeの変更ではそれほどの性能差がないため、 IvyBridge発売後も主流であるソケット1155のマザーボードを選び、 CPUは同タイプ・同クロックであれば安い方を選べば良いことになります。

・ HDDの費用
自作パソコンにおけるHDDの選択基準は容量・速度・耐久性で、一般に販売されている物であればほとんどの場合選択基準は容量でしょう。
おすすめは「今必要としている容量」なのですが、 特に事務用途などの場合現在主流の1TBや2TBはもちろん、500GBでも大きすぎるくらいで、OSで使う分を除けば10GBもあれば十分な場合も多いでしょう。
かといって160GBのHDDが購入できたとしても、現在の1TBのHDDと比べると性能的にもだいぶ見劣りしてしまいます。
容量は全く必要ないからといって、極端に少ない物はあまりおすすめできません。
現在であれば少なめとしても500GB(1TBプラッタ片面)の商品が最低ラインではないでしょうか。
速度についてはHDDの速度と壊れやすさの関係を参照。

・ 光学ドライブの費用
自作パソコンで費用を抑えるもっともおすすめする方法は、「光学ドライブ無し」です。
現状、メディアを入れたまま使う例というのは極まれで、 使うソフトなどを一通りインストールした後はあまり出番はありません。
もちろんDVD-Rを良く書き込んだり、預かったりするような場合はDVDドライブが付いていないと不便です。
楽なのは外付けDVDドライブを用意しておく方法です。
複数台パソコンがある場合や、パソコンを買い換える、内部の構成を変更するなどしても、 外付けDVDドライブはそのまま使えます。
つまり、1回買っておけばずっとそれが使えるわけです。
外付けDVDドライブを買ったり、5インチケースとDVDドライブを買ったりしないのであれば、 1台DVDドライブを用意しておけばそれを接続して使うこともできますが、少し不便です。
パソコンはこの先もずっと使うことになるでしょうから、 早い段階で外付けDVDドライブを用意しておくと費用を抑えることができます。
ただDVDドライブもいずれ壊れるので、その場合のケースは一体型のものは避けて、 中のDVDドライブが交換できるものが良いでしょう。

・ 電源ユニットの費用
値段に比較的差が出るのが電源ユニットです。
この価格差は「最大出力」「品質」のふたつでほぼ決まります。
最大出力は構成するパーツの消費電力を考慮し、 品質は安定性と寿命から考えて選択します。
簡単に言えば高出力で高品質なほど値段は高くなり、低出力で低品質であれば安くなります。

PCの消費電力と選ぶべき電源ユニットの最大出力は、経験や知識も必要なので、良く分からなければ購入するショップで相談してみてください。

PCはかかる負荷によって消費電力が上下します。
電源ユニットは負荷によって出力が上下します。
高品質な物ほど出力の幅が安定し、低品質な物ほど不安定になります。
安定性を考えると高品質な物ほどPC全体も安定することになります。

かといって安く販売されている電源ユニットでそこまで不安定になるかと言うと、あながちそうは言い切れません。
例えば現在のシンプルで低スペックなPCの場合、250Wの電源ユニットでも最大出力には余裕があります。
ATX電源で250W以下の物はあまりありませんので、安い電源ユニットと言えば大体そのクラスです。
この場合、電源ユニットの最大出力に余裕があり、なおかつPC自体も唐突に大電力を要求しないので、 安い250Wの電源ユニットでも比較的安定して使うことができるわけです。

しかし、一般的に安い電源ユニットほど寿命も短くなる傾向にあります。
電源の交換はOSとは無関係なため、まだ楽に交換できるので、 短期間のうちに交換していくのもひとつの方法です。

また、電源ユニットは基本的に使うことで寿命を削っていくため、 最大出力を一定に保つのが難しい商品です。
つまり、出力に余裕がなくなればそれだけ不安定になったり、 最悪PCが起動しなくなります。

高品質で出力に余裕があるほど長く使えますが、 いくら品質が高くても出力に余裕がないと、近い将来そのシステムでは使えなくなります。

・ PCケースの費用
PCケースは極端な物では中古を扱うパーツショップなどでほとんど無料で手に入る物もあります。

PCケースの価格は大きさと品質(厚みなど)や、需要により差がでます。
一般的な品質で、自作PCでは主流のATXなどが安い傾向にあります。
需要の低いmini-ITXなどは使われている素材量の割には高くなります。

高品質なPCケースほど鉄板などの厚みがあるため歪みにくく、 短期間でパーツを交換するなどのように、何度もサイドパネルを開け閉めしてもそれほど歪みません。
現在良く売れているケースはそこまでの品質ではないので、 サイドパネルはある程度歪んでしまいますし、 もっと低品質な物になると、サイドパネルを閉めるのに苦労する物もあります。
同程度の厚みでもケースが小さくなるほど歪みにくく、 大きくなるほど歪みやすくなります。

PCケースの構成によっても価格は上下します。
例えば5インチベイの下に3.5インチベイがいくつかぶら下がる形の物は比較的安く、 3.5インチベイがケース底面まであるものになると若干上がるような感じです。
特別に2.5インチベイが設けてある場合や、ケース前面の入出力端子の種類によっても変わります。












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