壊れたHDDを分解、円盤を他のHDDに載せて読み出せるかテストする





壊れたHDDを分解、円盤を他のHDDに載せて読み出せるかテストする

パソコンのハードディスクってどのくらいの衝撃で壊れるの?のテストからも分かるように、HDDは振動・衝撃に弱く、比較的簡単に壊れてしまいます。
HDDに限った話ではありませんが、半永久的にデータが残せるストレージデバイスは昔も今もないため、古くからデータのバックアップはパソコンを使う上での最も基本でもあります。
しかし現在では「ソフトを使う」といった部分からパソコンに触れる人が多いため、バックアップを取ることが大切だと思わない人も少なくありません。
そしていよいよHDDが壊れて、データを取り出したいと言われる方は後を絶ちません。

HDDは主にデータを記録する円盤、読み書きをするヘッド、コントロール基盤の3つの部品から成り立っています。
一時期壊れたHDDの基盤を入れ替えて復旧させるといったことが流行りましたが、経験上基盤やその構成部品が壊れることはあまりなく、ヘッドが正常動作しないケースが多いようです。
もしそうであればヘッドを交換すれば良いことにはなりますが、正常動作する同一型番のHDDに円盤を載せ変える事がもっとも確実な方法です。
もちろん円盤に傷が付いていないことが前提です。

実際に同一型番のHDDが2個あれば良かったのですが、残念ながら壊してもいいような物で同じ物2個がないため、テストではHDDを分解し、円盤を取り出し、もう一度組み込み正常にリードライトできるかやってみます。
分解前に正常に動作することを確認しています。

とにかく作業は慎重に行います。 上部のネジを外し、カバーを外すのですが、埃が入らないようにシールしてあるため、慎重にはがしていきます。
次にヘッドを外すのですが、今回使ったHDDではそれのみを外す事ができなかったので、動く状態にしておいて円盤を外します。
円盤は触ると指紋や脂が付くため布を使い、外周だけを触るようにし、記録面は絶対に触れないようにします。
このHDDでは円盤が3枚入っていたので、全て取り出しました。
ここから元通りに組み込んでいきます。

元通りカバーもはめて、パソコンにつなぎ正常動作するかどうかの確認です。
Windows起動後USB接続し、該当のHDDにアクセス。
止まってます!!!
ジーコジーコという音のする状態のまま反応がありません。

テストする前から分かっていたのですが、こうした方法はほとんどの場合失敗します。
実はこれ以前にも同じようなことを何回もやっていて、成功する確率はかなり低いのです。
HDDはチリやホコリに弱いため、一度分解して元に戻しても多くの場合は読めません。
空気中は普段は目に付きませんが、強い光や懐中電灯の光の軌跡を見ると大量にホコリが飛んでいるのが分かりますよね。
そのような中でHDDのカバーを外すこと自体が壊しているようなものです。
一応ホコリが入ってもHDD内のポケットにホコリが入るようにはなっているのですが、目に見えない小さなホコリがヘッドに付いたり挟まったままでは当然データの読み書きはできません。

ということで同じ型番のHDDを買ってきて2個イチにして直そう、と思っていてもおすすめはできません。


文中で「現在ではソフトを使うといった部分からパソコンに触れる人が多い」と書きましたが、じゃあ過去はどうだったの?と思われる方もいるかもしれないので少し触れておきます。

随分前の話ですが、パソコンを使うためには多かれ少なかれプログラミングが必要で、仮にそれが何かを参考にして打つにしても、それなりの時間をかけて完成させていました。
つまり、簡単な物ですがソフト自体を作ってから使っていたのです。
そのためその労力を無駄にしたくないので、その時に残すデータ(ソフト)は必ず複製を取るようにしていたのです。
その頃からパソコンに触れている人は初めからバックアップの重要性が身についているのですが、現在ではそうでもないですし、何よりひとつひとつがわずかな操作で終わってしまうため、 そんなわずかな操作で実現できてしまうことを重要視できないのも当然です。
デジタルカメラの写真をパソコンに保存するにしてもあっという間に終わります。
でもそれが10年分などになると、費やした全ての時間は相当なものですし、何より消えてしまったら取り返しが付かないということを早い段階で学べたら良いですね。












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