自作PCの作り方 マザーボードなどのドライバインストール





自作パソコンの作り方 ドライバインストール編


マザーボードのドライバーのCD

パソコンは基本的に全てのデバイスにドライバが必要です。
インストールをする必要のない場合もありますが、ここではどういった場合に必要なのか、どうやってドライバを用意するのかなどをひとつずつ詳細に解説していきます。




そもそもドライバとは何なのか、初心者の方でも正しく理解できるように説明していきます。
デバイスドライバーとはその名前の通りデバイスを動かすための設定ファイルです。
ドライバというとプラスやマイナスの工具を思い浮かべてしまいますが、この場合のドライバとは、ドライブ・動かすことを指します。
パソコンに何かしらのデバイスが接続されたならば、そのデバイスはパソコンにとっては未知のデバイスになるので、設定ファイルが必ず必要になるのです。

このドライバは基本的に全てのデバイスに必要で、最も多くのドライバを必要とする自作PCパーツはマザーボードです。
マザーボードにはCPUやチップセットの他、各集積回路が搭載されていますが、それらには全てドライバが必要です。
マザーボードに搭載されているチップセットはその中にたくさんのコントローラーがあるため、必要なドライバファイルもたくさんあります。
Windowsインストール時には代替の動かすためだけのドライバがロードされますが、そのままでは性能が発揮できない為、そのあとコントローラーごとなどにそれぞれドライバをインストールするわけです。



デバイスマネージャーでドライバーの確認

インストールすべきドライバがあるかどうかはデバイスマネージャーで確認できます。
画像ではデバイスマネージャーでディスプレイアダプターとネットワークアダプターを展開したところです。
わざわざ見なくても分かるものは、インストトールしたOSが発売された日(もしくは新たにプレスされた日)よりも、デバイス(マザーボードやグラボ)が新しい場合です。
WindowsOSはリリースされた時に、これまで販売されていたメジャーなドライバを含んでいる為、古い自作PCに新しいOSをインストールする場合は、全く何もドライバをインストールしなくていい時もあります。
OSの発売よりもデバイスの方が新しい場合はインストールされていない、もしくはインストールした方が良いことになります。

デバイスマネージャーはWindows7の場合、
スタート → コンピュータ右クリック → プロパティ

にて表示されるウィンドウの左側の デバイスマネージャー からアクセスできます。
Windows10の場合、
スタート右クリック → デバイスマネージャー

ここに!マークが表示されている物があればそれをインストールするわけです。
ただここに!が表示される物はあくまでそのデバイス名であるため、「マザーボード」などとは表示されません。
こういった場合は自作PCの添付CDからドライバをインストールする方が確実です。

「ディスプレイアダプタ」には!が付いていなくても「標準VGAアダプタ」などとなっている場合もあるので、その場合もドライバのインストールが必要です。

OSの方が新しいのに「何か分からないものに!が付いている」場合は、マザーボードのドライバに含まれていることもあります。 マザーボードオリジナルの機能などで、実際にOSが動作するために必要ではないものであれば、それをインストールする必要性はあまりありません。


自作PCの各パーツに必要なドライバはAsrockやMSIなどの製造元がその自作PCパーツに添付しています。
中には白箱やBULKで自作PCパーツのみ販売されていることもありますが、最近ではあまり見かけません。
つまり、買った自作PCパーツにドライバが付いているということです。
そのため、添付されているCDは使った後「自作PCごと」にまとめておくと、この自作PCにはこのセットが必要だということが後からでも分かります。
複数台の自作PCのCDをごちゃまぜにしてしまうと、ラベルに製品名が書かれていない場合もあるので後々面倒なことになります。

マザーボードのデバイスドライバのインストール
 メニュー左上のドライバを選択

良く分からない場合は全てのドライバをインストール
 ASUS InstAllを選択

必要なドライバだけをインストールする
 全てインストール、自分で選択する、ドライバだけインストールなど選ぶ

写真はAsusのマザーボードのドライバインストール画面ですが、MSIやGIGABYTEなどの他メーカーのマザーボードや、他の自作PCパーツのドライバも基本的な流れは同じです。
自作PCパーツに添付のCDを光学ドライブに入れるとインストーラーが起動します。
そういった設定にしていない場合や、なぜかインストーラーが起動しない場合は、「コンピューター」などからそのメディアを開きます。
多くの場合はその中のSetupがインストーラーに当たるので、それをダブルクリックするなりで起動します。

現在では多くの場合「Auto Install」などといった一括でドライバをインストールするメニューがあるので、それを選ぶとそのCD内の必要なドライバなどが全てインストールされます。
実際には絶対に必要であるわけではないアプリケーションなどもインストールされるので、システムの安定化を優先するならそれらはインストールするべきではありません。
P8B75-M LX PLUSやAsusのマザーボードに添付されるCDの場合、メニュー左上のドライバから ASUS INSTALL ALL を選ぶとその後選択ウィンドウが現れ、そこから全てかドライバのみかを選べるようになっています。
こういったインストーラーではない場合は個別にインストールするか、何が必要か分からない場合は全てインストールします。

Asusに限らずオートインストールの場合、何回か再起動することがあります。
自動で再起動するもの、再起動を促すメッセージが表示されるものなどがあるので、必要であれば手動で再起動します。

マザーボードのほかに取り付けた自作PCパーツがあるならそれらも同じようにインストールします。
例えばグラフィックボードやサウンドカードです。
これもインストールウィンドウから「高速インストール」や「カスタムインストール」などが選べますが、高速と言うのは言葉の意味で言う速いとは違い、単に必要な物全てをインストールするものです。
この場合もシステムの安定化を優先するならカスタムインストールから個別に必要な物を選びます。
分からなければ全てインストールして下さい。
明らかにいらない物がインストールされた場合はその後アンインストールします。

なお、通常は自作PCパーツのマザーボードに無線LANは搭載されていません。(現在までには極めて稀)
自作PCで無線LAN接続する場合、一般的にはUSB接続の無線LANアダプターを取り付けるので、その製品に添付されています。

USB2.0とUSB3.0は別のドライバです。
オートインストールやWindows10では特に意識する必要はないのですが、個別にUSB3.0のドライバだけをインストールしたい場合は、それ自体が用意されています。

全てのドライバのCDが手元にある場合は以上でドライバのインストールは終わりです。
念のためデバイスマネージャーから!の付いているものが無いか確認し、無ければOKです。
!が付いているものがまだある場合や、手元にドライバCDが無い場合は以下の作業が必要です。


Windowsを再インストールした際などに自作PCパーツに添付のCDを無くして見つからないことは良くあるようです。
この場合AsrockやGIGABAYTEなど、その自作PCパーツの製造元やコントローラーの製造元のサイトからダウンロードできます。
以下ではドライバCDが無い場合について解説します。

パソコンを構成する自作PCパーツが何か忘れてしまうこともあるので、まず最初にPCケースのサイドパネルを開けて中を確認します。
特に重要なのはマザーボードの型番です。
マザーボードの型番は基盤にシルク印刷されていたり、背面コネクターの上にラベルが貼られていたりするのでそこで確認し、メモします。
分からない場合はパソコンを起動し、POST時に確認します。

メーカーロゴが表示され、POST時に確認できない場合は一度BIOS設定メニューに入り、メーカーロゴを表示する項目をDisableにします。 また、商品によっては設定メニュー内で型番が確認できる物もあるので探してみて下さい。
POSTは表示されるが、早すぎて分からない場合はキーボードのPauseキーを押します。 押すタイミングが微妙に難しくて、早すぎると何も表示されないし、遅すぎるとPOST表示が終わっていたりします。 うまく押せるとマザーボードの型番などが表示されている状態で止まるので確認できます。
なかなかうまく押せない場合は、BIOS設定から「キーボードがない場合はエラーを表示する」といった項目をEnableにします。 これはキーボードに限らず、「この場合にエラーを表示」と言ったものであればどれでもよく、その状態でそのデバイスを外しておけばPOST時にエラー表示され止まるので、POST画面を確認することができます。
それもできない場合は写真を撮る、動画を撮るなどして確認して下さい。

次にPCIExバスなどに刺さっているカードを確認します。
多くの場合基盤の背面に型番の書かれたラベルが貼られています。
全く型番が書かれていない物もありますが、そういった場合の対策は後述します。

必要なドライバは先に述べたようにデバイスマネージャーから確認します。
ここに!が全くない状態や、ディスプレイアダプタが標準以外の商品名になっていれば完了です。

それぞれの型番が分かれば、そのメーカーのサイトで探します。
メーカー名が分からなくても、検索サイトなどでその型番を検索すれば多くの場合はメーカーや販売店がヒットするので、そのページから分かります。
その後そのメーカーのサイトから、主にサポートやダウンロードなどのページから検索できます。

マザーボードの場合、見つかったその商品のドライバを全てダウンロードしておきます。
主に「チップセット」「VGA」「Audio」「LAN」です。

必要なのはあくまでドライバなので、マニュアルやBIOSファイルなどはいりません。
全てダウンロードしたら、最初にチップセットからインストールします。
ファイルをダブルクリックすると単に展開されるもの、インストーラーが起動するものがあります。
展開されるだけの場合はその展開先パスを後から開き、Setupなどを起動します。
展開はされるものの、Setupなどのインストーラーが無い場合は、デバイスマネージャーから該当するデバイスのドライバの更新、先ほど展開したフォルダ内を指定すればインストールできます。

ダウンロードした圧縮ファイルはほんとに単に展開だけしてどこにあるのか分からなくなる場合もあります。
多くの場合はCドライブの直下にそのメーカー名のフォルダが作成され、その中にあります。
また、ダウンロードしたファイルをダブルクリックしても何もウィンドウも出ず、ファイルが展開された様子もない時もあります。 そういった場合はすでにインストールが終わっている場合もあるのでデバイスマネージャーで確認してみて下さい。

なお、ドライバをインストールする順番は、チップセットが1番最初で残りはそれほど問いません。
VGAドライバがインストールされないと解像度が低すぎてその他のドライバインストールのウィンドウが全て表示されないといった問題もあるので、VGAドライバは比較的優先されます。
インストール時に最新版を自動検索する機能のあるインストーラーの場合、事前にLANドライバを入れておきます。
Audioドライバーは割りと複雑なものなため、後回しにすると失敗するといった場合は優先します。
このようにケースバイケースなことが多いため、決まった順番というのはありません。
経験上失敗しにくいと思える順番は「複雑なものほど優先する」ことです。
上記の場合であれば、チップセット、VGA、Audio、LAN といった順番になります。
ただそれでも失敗する場合もあるし、ケースバイケースです。

同じようにマザーボード関係のドライバを全てインストールします。


稀にマザーボードの型番が分からない場合があります。
この場合に重要なのはチップセットなので、まずはチップセットのドライバをインストールします。
チップセットはヒートシンクを外せば型番を確認することができます。
チップセットの型番が分かったら、そのメーカーのサイトからダウンロードできます。 ここでのメーカーとはチップセットを作っているメーカーで、IntelやAMDのことです。 チップセットのドライバさえインストールできればシステム的には正常動作します。 マザーボードの型番はWindowsインストール後であれば、Windowsの「システム情報」やそういった類のフリーウェアなどで確認できる場合もありますが、 ここまできてなお型番が判明していない場合は、自作PCパーツとして販売されているマザーボードではなく、パソコンメーカーのマザーボードなどです。
その場合はパソコンメーカーから該当するパソコンのドライバをすべてダウンロードします。
ゲートウェイやレノボなど世界的に有名なメーカーのサイトでは現在のところすべてダウンロード可能です。


マザーボードの型番が分からずにチップセットのドライバのみをインストールした場合、マザーボードにオンボードとなっているデバイスがまだインストールされていない場合があります。
多くの場合はサウンドとLAN、VGAカードを挿していない場合はオンボードグラフィックなどです。
最もお手軽な方法は、すでに述べているデバイスマネージャーからの「オンライン検索」で探してみることです。
以前と比べるとこのオンライン検索は随分と良くなっていて、見つかることも多くなっています。

見つからない場合は個別に探します。
まずオンボードグラフィックですが、CPUに内蔵されている場合は単にそのCPUの型番のオンボードグラフィックスドライバを探せばいいので簡単です。
チップセットに内蔵されている場合は、すでに述べているようにチップセットの型番を確認したり、CPUからある程度絞り特定します。
型番が分かったらそのメーカー、多くの場合IntelかAMDのサイトからダウンロードします。
とは言え、オンボードグラフィックは新しい物を除けば大抵はオンライン検索で見つかるでしょう。

オンボードのサウンドとLANについては、最も確実なのは、マザーボードの仕様書から該当の型番を確認し、そのメーカーのサイトからダウンロードする方法です。
ここでのメーカーとはそのコントローラーのメーカーで、例えばサウンドならRealtekなど、LANならRealtekやIntelなどです。
市販されているマザーボードはオーディオコントローラーやネットワークコントローラーのメーカー、型番が仕様書で確認できる為、そのメーカー名・型番で検索するなりして見つけることができます。

他にはマザーボード上のチップから型番を確認する方法がひとつ。
もうひとつはシステムから特定する方法です。
システムから特定とは、チップセットやオンボードグラフィックの有無、搭載されているメモリの速度、発売時期などから推理し、その当時の主流や多く使われていたチップを絞ります。
これには十分な経験が必要なので、さすがに説明しきれません。
とはいえ、例えばチップセットが945GCだった場合、CPUがAtomかどうかの違いはあるものの、使われているコントローラーはかなり絞れます。

どうしても見つからず、なおかつ絶対に必要であれば、安直ですがその商品自体を買うのもひとつの方法です。
サウンドカードはオンボードよりも音質が良くなるため、自分が聴く音・ボイチャなどで相手が聴く音、共によくなります。
LANカードは単体製品の方がレスポンスが良くなる事も多く、特にオンラインゲームをする場合などはおすすめです。
詳しい話は省きますが、TAFを設定する場合、そのLANコントローラーを指定することをお忘れなく。

次に追加している自作PCパーツのドライバをインストールします。
グラフィックボードは多くの場合背面に型番の書かれたラベルが貼ってあるので、該当するメーカーのサイトのダウンロードページから該当する物をダウンロードします。
型番が分からない場合は、デバイスマネージャーから「標準VGAアダプタ」のプロパティからドライバの更新をします。
Windowsを再インストールするなどの場合、使っているVGAカードは過去の商品の為、デバイスマネージャーからの「オンライン検索」でほぼ間違いなく見つかります。
この場合nVidiaコントロールパネルなどのユーティリティーがインストールされない場合もありますが、必要でなければそのままでいいですし、 必要であるならオンライン検索からのインストール時やインストール後に型番が確認できるので、あとはメーカーサイトからドライバをダウンロードしてきて、インストールすればいいだけです。

オンライン検索で見つからない場合などはある程度特定します。
多くの場合はAMDかnVidiaのロゴが入っていたりするので、まずこれでどちらかを切り分けます。
それすら分からない場合はVGAチップのクーラーを外して特定します。
チップが見れればそれで完全に型番まで特定できます。
AMDかnVidiaどちらかは分かるけど、クーラーは外したくない場合は、その商品の購入時期を調べます。
実際にはそこまで調べる必要も無く、該当するメーカーサイトからダウンロードページに行き、自分が買ったであろうらしきところの型番を指定すれば、ほとんどの場合はそれに含まれています。
というのも、両メーカーともよほど古いものや特殊な物を除けば、新旧ドライバをワンパッケージとしているからです。

同じように他の追加した自作PCパーツのドライバをインストールします。
これも多くの場合は型番やメーカー名が貼ってあったり、シルク印刷されているので、該当するドライバをメーカーサイトからダウンロードします。
何も書かれていない場合は主となるチップの型番をメモし、検索して探します。
サウンドカードやLANカードでこのような事をよくするのですが、該当する製品がいくつも見つかる場合があり、どれをインストールしたらいいのか分からないかも知れませんが、どれでもいい場合もあります。
製品自体にいくつも種類があっても、同じチップを使う製品であればドライバは同じ場合が多いからです。


インストールされていないドライバで、いくら探しても見つからない物もあります。 例えばSMバスコントローラーです。 これはそういった名前のドライバが用意されているわけではない場合もあるので、いくら一生懸命SMバスコントローラーのドライバを探したところで見つかりません。 SMバスコントローラーを使っているデバイスがあるということなので、そのデバイス自体を特定しなければいけません。 ただこれは特殊機能であったりするので、OSそのものに影響しない場合もあります。 通常はマザーボードのドライバに含まれますが、そういった機能を使わないのであれば、それ自体をインストールする必要はありません。


以上で自作PCのドライバインストールは完了です。
自作PCではなくパソコンメーカー製の場合でも、他のOSをインストールした場合はドライバを用意する必要があります。
世界的な大手PCメーカー製(DELL、HP、ASUS、ACERなど)であれば、多くの場合ドライバを提供しているので問題ないことも多いです。
そうではない場合にどうしても見つからないドライバがあったとしても、それを必要としなければ必ずしもインストールする必要はありません。
例えばSDカードリーダーや、モニター上部に付いているWebカメラなどです。
色が出ない、音が出ないなどは問題もありますが、そうでなければある程度妥協しても良いかと思います。

提供元のメーカーが新しいバージョンのドライバをリリースすることがありますが、理由なく更新する必要はありません。
致命的なバグが見つかったような場合や、正常動作しない場合を除き、現状で安定して動作しているなら更新しません。
もし勝手に更新されてしまって正常動作しなくなった場合は、そのバージョンをアンインストールし、以前のものに戻し、自動更新をやめるようにしてください。











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